2010年6月30日水曜日

RubyのYAMLライブラリで2バイト文字をそのまま扱う

RubyのYAMLライブラリでは、標準では日本語などの2バイト文字列をバイナリとして扱うようになっている。しかし、これでは人間が直接修正するのが非常に面倒である。

技術評論社のYAML解説ページには、Rubyのソースにパッチを当てビルドする方法や、ya2yamlを使用する方法が書いてあった。しかし、パッチを当てた環境をすべてに適用するのは非常に面倒であり、ya2yamlについては標準ライブラリではない上に、少々遅いという問題がある。

そこで、どうにかする方法はないものかとYAMLのソースを眺めていたところ、以下の方法であっさり解決してしまった。



#!/usr/bin/env ruby
# -*- encoding: utf-8 -*-

require "yaml"
require "yaml/encoding"

# String.is_binary_data?で必ずfalseを返すように書き換える
class String
def is_binary_data?
return false
end
end

data = {"はつね"=>"みく", "はちゅね"=>"みく", "かがみね"=>"りん・れん", "めぐりね"=>"るか"}

# 通常どおり表示
puts "Escape:"
puts yaml = YAML.dump(data)

# アンエスケープして表示
puts "Unescape:"
puts yaml = YAML.unescape(yaml)


一度エスケープされたものをまた戻すという、面倒なことになっているが、ソース修正するよりマシかな…と。
これで、YAMLで書き出して手動で編集…なんてことがやりやすくなるかもしれない。

2010年6月3日木曜日

RubyでWebサーバを作る(ベーシック認証/ダイジェスト認証)

WEBrickでベーシック認証を行うには、以下のようにする。


#!/usr/ruby1.9/bin/ruby1.9
#-*- encoding: utf-8 -*-

require "webrick"

# HTTPServerを作成
httpd = WEBrick::HTTPServer.new(:Port => 3939)

# Basic認証の設定(引数にはパスワードファイルへのパスを渡す)
pswd = WEBrick::HTTPAuth::Htpasswd.new("dot.passwd")
pswd.set_passwd("mikubox", "miku", "mikumiku") #realm, user, passwd
auth = WEBrick::HTTPAuth::BasicAuth.new(:UserDB => pswd, :Realm => "mikubox")

# HTTPServerの/loginにBasic認証を設定
httpd.mount_proc("/login"){|req, res|
# 認証
auth.authenticate(req, res)
res.body = "<html><head><title>みくかわいいよみく</title></head><body><p>OK.</p></body></html>"
}

# INTシグナルでサーバを停止
trap("INT"){httpd.stop}
# サーバを開始
httpd.start()



ベーシック認証では、パスワードが簡単に復号可能な状態でネットワーク上を流れるため、重要なものに利用するのは非常に危険。
そこで、ダイジェスト認証を利用する。


#!/usr/ruby1.9/bin/ruby1.9
#-*- encoding: utf-8 -*-

require "webrick"

# HTTPServerを作成
httpd = WEBrick::HTTPServer.new(:Port => 3939)

# ダイジェスト認証の設定(引数にはダイジェスト認証用のデータベースのパスを渡す)
pswd = WEBrick::HTTPAuth::Htdigest.new("dot.digest")
if pswd.get_passwd("mikubox", "miku", false) == nil
pswd.set_passwd("mikubox", "miku", "mikumiku") # realm, user, passwd
pswd.flush # ファイルに書き込む
end
auth = WEBrick::HTTPAuth::DigestAuth.new(:UserDB => pswd, :Realm => "mikubox")

# HTTPServerの/loginにダイジェスト認証を設定
httpd.mount_proc("/login"){|req, res|
# 認証
auth.authenticate(req, res)
res.body = "<html><head><title>みくかわいいよみく</title></head><body><p>OK.</p></body></html>"
}

trap("INT"){httpd.stop}
httpd.start()



どちらも比較的簡単に認証を実現することができた。
ベーシック認証はHTTPAuth::HtpasswdとHTTPAuth::BasicAuth、
ダイジェスト認証はHTTPAuth::HtdigestとHTTPAuth::DigestAuthと覚えておけば良いかと思う。



※ 追記
もっと簡単にベーシック認証を行う方法があった。

#!/usr/ruby1.9/bin/ruby1.9
#-*- encoding: utf-8 -*-
require "webrick"

httpd = WEBrick::HTTPServer.new(:Port => 3939)
httpd.mount_proc('/login') {|req, res|
WEBrick::HTTPAuth.basic_auth(req, res, "mikubox") {|user, pass|
user == 'miku' && pass == 'mikumiku'
}
res.body = "<html><head><title>みくかわいいよみく</title></head><body><p>OK.</p></body>
</html>"
}
trap("INT"){httpd.stop}
httpd.start